今シーズン、プロ野球のルーキーで最も注目を集めているプレイヤーの1人が度会隆輝(DeNA1位)である。社会人の名門であるENEOSでは高卒2年目でチームを都市対抗野球の優勝に導き、MVPにあたる橋戸賞を受賞。昨年のドラフトでは武内夏暉(西武1位)と並んで最多となる3球団から1位指名を受けた。実力はもちろんだが、もう一つ話題となった要因としては、ヤクルトで活躍した度会博文氏を父に持つという点もある。そして今年以降のドラフト戦線でも度会に次ぐ“二世選手”の中に有力な候補が存在している。
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まず二世選手の中で最も評価が高くなりそうなのが飯山志夢(立正大・外野手)だ。父の飯山裕志氏は日本ハムで20年間一筋でプレーし、守備の名手として知られた内野手だった。2017年シーズンに現役を引退後はコーチを務め、今年からプロスカウト兼アマスカウトにも就任している。長男である志夢は中央学院時代から千葉県内では評判の外野手であり、立正大に進学後も順調に成長。昨年春は東都二部で首位打者とベストナインを獲得すると、今年の春も2度目となるベストナインを受賞し、大学日本代表にも選出されたのだ。
今月行われた国際大会のプラハ・ベースボールウィークとハーレム・ベースボールウィークでは主に1番、センターとして出場。4割近い打率を残し、両大会での優勝にも大きく貢献した。俊足と強肩は大学球界でもトップクラスで、パンチ力のあるバッティングも光る。よくいるタイプの選手ではあるものの、どのプレーもレベルが高く、外野手を補強したい球団にとってはうってつけの選手と言えるだろう。また現在高校3年生の双子の弟がおり、成夢は中央学院で正捕手としてチームのセンバツベスト4入りに貢献し、大夢は修徳でエースとして活躍している。ともに今年のドラフト候補というレベルではなさそうだが、兄と同様に大学で成長すれば4年後のドラフト戦線に浮上してくる可能性もありそうだ。