佐々木希

YouTube成功の「杏」のようになれるか

 いっそビジュアル面に“全振り”したチャンネルにしたほうがよいのかもしれないが、すでに一定の評価をしているのはテレビ情報誌の編集者だ。

「何だかんだ言って、日々の生活は充実しているようです。最近もインタビューで『30代はとても楽しいなと実感している』と明かしていました。自身にとって幸せに生きるために大切なことは子どもや仲間、ワインなど、愛しているもので自分の周りを一杯にすることと告白。自分が愛しているものがそばにあったらそれで幸せで、誰が何と言おうと自分が幸せだと思うものを信じていようと、シンプルに考えているそうです。そんな充実ぶりがにじみ出ているからか、佐々木自身に悲壮感は全くありません。だからYouTubeを見ている人も、たとえトークが面白くなくても明るい気分になれるのでしょう。今後、自身の好きなことや得意分野を織り交ぜながら世界観を統一していけば、意外と人気チャンネルになるかもしれません」

 元「週刊SPA!」副編集長で芸能デスクの田辺健二氏は、佐々木のYouTube開設についてこう話す。

「芸能史に残る大スキャンダルに巻き込まれながらも、菩薩のような心で夫を許すという選択をしたことに誰もが驚いたかと思いますが、その選択は今も佐々木さんの女優業に色濃く影を落としています。というのも、人妻を演じたときにオーバーラップしてしまうのは明らかですし、夫に浮気される役なんて言語道断、芝居が成立しないレベルです。また、渡部さんは今も不祥事ネタでイジられ続けているため、佐々木さんのイメージも固定されたまま。となると、YouTubeでは等身大の佐々木さんをもっと解放し、私生活のイメージをよりアップデートさせることが必要でしょう。子育て、美容、買い物、旅行などは鉄板コンテンツですし、同じくいろいろあった俳優の杏さんも、その戦略で今や登録者数123万人とYouTubeで大成功しています。アクティブなママという一面が定着すると、女優としての再起にもつながるでしょう」

 はたして、自分をさらけ出してYouTubeでも成功することができるのか。今後、どんなコンテンツを提供してくれるのか楽しみだ。

(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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