「相手の話を引き出すのもうまいと思います。1月に放送された『チャンスの時間』(ABEMA)の人気企画『大悟の人間性検証ドッキリ!』では、井上が仕掛け人となり『バラエティーでの立ち振る舞い方が分からない』と、喫煙所で千鳥の大悟に相談したんです。すると大悟は『自分は事前に何も考えないようにしてる。用意したものが出せなかったときに、出せてないと焦っちゃうしダメだってなっちゃうから』とアドバイス。『荷物は少ないほうがいい。旅行と一緒。荷物をいっぱい持って行ったら不便ではないけれど、その旅は楽しくないやん』と“名言”が飛び出した。大悟の仕事に対する考え方をしっかり引き出したと、SNSでも話題になっていました」(同)

■ディズニーランドから代打で局に直行

 現場スタッフからの評価も上々のようだ。「どんなバラエティー番組にも対応できるのでは」と言うのは民放バラエティー制作スタッフだ。

「現在、芸能界では新型コロナ感染で出演者が次々と変わっていますが、井上の場合、欠席することになった出演者の『代打要員』としても活躍しています。自身も1月放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)で、『代打のお仕事が結構多い。前日の夜とかに“明日代打で来られますか?”と来たりとか』と話していました。2月3日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)も、友達とディズニーランドで遊んでいたところ、マネージャーから『今から代打で来られるか』と要請があり、すぐ電車でテレビ朝日に行ったことを報告していました。そうやって重宝されるのは、まさに対応力が評価されている証拠。基本的に『新婚さん~』のMCは話の聞き手に回るケースが多いでしょうから、表情やリアクションの豊かさは武器になるでしょう。体も丈夫で体力もありそうですし、トークもうまい。まだまだ若いですが、化ける気配は十分です」

 芸能評論家の三杉武氏は井上咲楽についてこう評する。

「明るく元気で愛想も良く、それでいてあの若さで“空気”を読む力にもたけています。どんな番組や状況でも自分が求められている立場やキャラクターをしっかりと理解し、最善を尽くす姿を見ていると、テレビタレントとしての能力の高さが感じられます。当初は太眉のイメージが強かったものの、イメチェンにより顔立ちもかなり整っていることが広く知られるようになりました。同世代からはかわいい、面白いと支持される一方、年配層からは娘や孫のような感覚で愛される。スキャンダルを起こす前の、全盛期のベッキーさんをほうふつとさせますね。加えて井上さんの場合、昆虫食に造詣が深かったり、政治や国会に詳しかったり、また最近では大食いタレントとしても活躍しています。振り幅の広さも大きな武器になるでしょう」

 芸能界の「代打要員」から「主力」へのステップアップとなりそうな新MC抜擢。大いに期待できそうだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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