園遊会に初めて参加した愛子さま。クラッチバッグを両手で手袋と挟み持ちをしながら歩く愛子さまからは、レディとしての品格と落ち着きがにじむ=2024年5月、JMPA
十六葉八重表菊の菊紋が両袖に入った格式の高い三つ紋の本振袖をお召しの愛子さま。バッグは品よく体の正面に=2024年3月20日、東京都豊島区の学習院大、代表撮影/JMPA

「楽しむ」から「皇族」の装いへ

 大学を卒業し、社会人となった今は、園遊会といった大型の公務も増え、ショルダーバッグやクラッチバッグ、ワンハンドルといった大人の装いのハンドバッグもよくお使いだ。

「社会人となられてからの愛子さまは、これまでの『楽しむ装い』から、レディ(淑女)としての品格と落ち着きが備わり、皇族としての立場にふさわしい装いを選んでいらっしゃることがよく伝わります。バッグを持つ所作も、学生時代のすこしカジュアルな持ち方から、両手をお使いになり正面で品よく支えるなど、大きくお変わりになっています」(宮田さん)
 

 ご成長とともに、内親王としての立場にふさわしい立ち振る舞いを身につけた愛子さま。その一方で、愛子さまらしい部分も垣間見えると、宮田さんは話す。

「お召しものは、淡くやわらかい色合いを基調に、バッグと靴で色や雰囲気をそろえるバランスがとてもお上手な方です。公務の場でもコロンとした愛らしい形状のバッグをお持ちで『大人可愛い』の装いがお好みでいらっしゃるようにお見受けします」
 

 厳粛な祭祀に向かう途中であっても、沿道の人びとの歓声が耳に届けば、にっこりとほほ笑んでくれる。装いと所作ににじむ「おだやかな可愛らしさ」こそが、愛子さまが愛される理由なのかもしれない。

(AERA dot.編集部・永井貴子)