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小型・軽量の645用超広角レンズ

 ペンタックス645マウント用の最新単焦点広角レンズにして、なぜかボディー内AF(レンズにモーターは内蔵しない)を採用、しかも絞り環も存在するという不思議なレンズの登場である。
 同じスペックのレンズはMF時代からの3代目になる。デジタル時代に対応した光学設計だが、イメージサークルはフィルム6×4.5㌢判のフルサイズをカバーし、しかも絞り環があり、ペンタックス645N/N IIでもAFは駆動し、フィルムでも快適に使えるレンズなのだ。

フィルムの645では35mm判換算で21.5mm相当の画角で、大胆なパースペクティブを応用できる。画面四隅まで均質性が高く、フィルムで使うと性能に余裕を感じる。小型・軽量で携行性がよく取り回しがよいのはうれしい●PENTAX 645NⅡ・絞りf9.5・250分の1秒・プロビア100F
フィルムの645では35mm判換算で21.5mm相当の画角で、大胆なパースペクティブを応用できる。画面四隅まで均質性が高く、フィルムで使うと性能に余裕を感じる。小型・軽量で携行性がよく取り回しがよいのはうれしい●PENTAX 645NⅡ・絞りf9.5・250分の1秒・プロビア100F

 旧来のフィルムペンタックス645ユーザーにも使えるようにという配慮がなされているのはうれしい。もしかしたら、現時点では現実味が薄いが将来登場するかもしれない645フルサイズのデジタルカメラへの対応も視野に入れているのだろうか。レンズの一部には高屈折低分散ガラスとハイブリッド非球面レンズ、新設計の高性能ガラスモールド非球面レンズも採用している。実際撮影しても、色収差や球面収差を抑え、非常に優秀な性能である。
 ボディー内AFのため、レンズは小型・軽量で扱いやすい。全ての645ユーザーにおすすめできる。

デジタルの645Dや645Zに装着したときは35mm判換算で27.5mm相当の画角。優れた画質が得られ、広角入門レンズとしても最適だ●PENTAX 645Z・AE(絞りf11・1000分の1秒・-0.5補正)・ISO100・AWB・RAW
デジタルの645Dや645Zに装着したときは35mm判換算で27.5mm相当の画角。優れた画質が得られ、広角入門レンズとしても最適だ●PENTAX 645Z・AE(絞りf11・1000分の1秒・-0.5補正)・ISO100・AWB・RAW



◆ 赤城耕一


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●焦点距離・F値:35mm・F3.5●レンズ構成:7群10枚●最短撮影距離:0.3m●最大撮影倍率(35mm判換算):0.25倍●画角:90°●フィルター径:Φ82mm●大きさ・重さ:約88×90mm・約570g●価格:税別25万円(実売22万9080円)