霜降り明星

「打ち切り」もささやかれていた番組

 コントが求められない時代に苦肉の策で編み出した「学校かくれんぼ」という企画が見事当たり、風向きが一気に変わったようだ。

「回を重ねるごとに隠れ方もどんどんレベルがあがっているので、視聴者によっては“ゲーム性の高いコント”を見ている気分にもなる。フジテレビは『逃走中』をヒットさせ、映画にまで押し上げた実績があり、学校かくれんぼもコンテンツとしては非常に強い。打ち切りまでささやかれていた番組が、今や最もフジテレビらしい番組に成長したことで、満を持して『27時間テレビ』のメイン企画として採用されたのでしょう。放送日は夏休みに入っている小中学生もいるので、キッズ層の視聴も期待できます」(前出の放送作家)

 とはいえ、『27時間テレビ』はコロナ禍での休止もあり、全盛期に比べ話題性が乏しいことも確かだ。これまでは大勢の芸人が代わる代わる出演するスタイルが多かったが、今年は芸人だけに頼らず、“素人”の起用により草の根的に話題づくりをしたいのだろう。

「もともと『27時間テレビ』はフジテレビが高視聴率番組を量産していた頃に誕生したコンテンツです。しかし“テレビ離れ”がささやかれて久しい今、純粋なお笑いだけでは視聴率が取れないことを前提に、試行錯誤しながら番組を続けている状況です。同番組はコロナ禍で3年間休止となり、それ以前も生放送中心ではない年が3回ほどあったので、昨年は実質、7年ぶりの生放送&バラエティー主体でした。しかし、平均世帯視聴率は6.5%と過去2番目の低さでした。そこで、素人参加型の鬼ごっこやダンス企画などを取り入れ、芸人色を弱めるようにテコ入れをしているのでしょう。今回の総合演出は30代前半で、総合MCの平均年齢も35歳と若く、テーマは学園祭。お祭り番組としてこれほど適任はいない布陣です」(民放バラエティー制作スタッフ)

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「この3組で大丈夫なのか?」