米国で奮闘する上沢(AP/アフロ)
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 レッドソックスを事実上の戦力外(DFA)となった上沢直之が、同球団傘下の3Aウースターに所属することが決まった。

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 上沢は昨オフにポスティングシステムを利用し、レイズと今年1月にマイナー契約を結び、招待選手で2月のスプリングキャンプに参加。だが、オープン戦4試合登板で0勝1敗、防御率13.03と結果を残せなかった。レイズからマイナーへの合流を通達され、オプトアウト(契約破棄条項)を行使してレッドソックスに移籍。4月28日にメジャー初昇格を果たし、2試合登板で防御率2.25とまずまずの投球だったが、投手事情で5月8日にマイナーに降格した。再昇格を目指したが、3Aのウースターで13試合登板して3勝3敗、防御率6.54と痛打を浴びる場面が目立った。

 レッドソックスは今月9日(同10日)に、メジャーの40人枠から外し、DFAを発表したが、その後のウェーバー公示で獲得に乗り出す他球団がなかったため、ウースターに所有権が移行することに。日本球界に復帰の選択肢もあったが、メジャーを目指して再びはい上がる道を選んだ。

球速は今永と同じくらいだが…

「上沢の真骨頂は多彩な変化球を織り交ぜて打ち取る投球術です。ただ、直球の平均球速が145キロとメジャーでは遅い部類なので、ボール球を見逃されカウントを苦しくするケースが多い。直球の球速を上げようとしましたが、上沢本来のしなやかさが失われて投球フォームのバランスを崩してしまった。日本人投手がメジャーで成功するケースがクローズアップされますが、彼らは力強い直球と絶対的なウイニングショットを持っている」(メジャーを取材するスポーツ紙記者)

 今年、ポスティングシステムでカブスに移籍した今永昇太は17試合登板で8勝2敗、防御率2.97、奪三振98の好成績を残し、オールスターのメンバーに選出された。上沢と同様に直球が140キロ台後半と決して速くないが、両投手の明暗を分けた理由は何だろうか。

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