予断を許さない状況なのが、残留圏ギリギリの17位にいるサガン鳥栖だ。元日本代表MF清武弘嗣(←セレッソ大阪)が加わったが、今季新加入から覚醒し、圧巻のスピードとフィジカルを発揮して“戦術ヒアン”となっていたブラジル人FWマルセロ・ヒアンに中東移籍の噂があり、仮にエース流出となれば大幅な戦力ダウンとなる。7月14日のガンバ大阪戦では、代わりにFWヴィニシウス ・アラウージョがスタメンで出場したが、前半45分のみで交代。攻撃の突破口が左サイドの横山歩夢のドリブル突破しかなくなった。ヒアンの動向が、今後の鳥栖の戦い方、ひいては残留争いの行方を大きく左右することになりそうだ。

 Jリーグの夏の移籍期間は8月21日まであり、あと1カ月余りの間にまだまだ移籍のニュースがあるはずだ。注目はDF谷口彰悟、DF中山雄太、MF原口元気、MF橋本拳人、MF森岡亮太と所属クラブからの退団がすでに発表されている実力者たちの動向だ。彼ら多くが海外でのプレー継続が第一希望と言われているが、急転、Jリーグのクラブに移籍する可能性もあり、そうなれば大きな戦力アップになる。毎年、夏を機に降格圏から急浮上してくるチームがある。今年はどこか。下位チームが戦力アップに成功すれば、少しずつ開いてきた上位と下位の差は、再び縮まることになる。固まりつつあったJ1の勢力図が“夏”を経て変化することで、終盤戦がさらに面白くなる。(文・三和直樹)
 

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