辻発彦氏
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 我慢強く応援していたファンが怒りを露わにした。

【写真】メジャー関係者が明かす「佐々木朗希より欲しい」投手がこちら

 西武は7月10日の日本ハム戦に1-6で敗れて今季5度目の5連敗を喫し、借金が今季ワーストの29にふくらんだ。試合後に渡辺久信監督代行とナインが三塁側に整列して挨拶すると、観客から大ブーイングが起きた。前日9日は今季最少観客数の1万1765人、この10日も1万3105人とスタンドには空席が目立った。厳しいがこれが現実だ。

「日本ハムが強いのではなく、自滅の印象が強い負け方でした。これだけ負けると客足が遠のくのは仕方ありません。結果だけでなく、試合内容も良いとは言えない。状況判断を誤り、集中力を欠いたプレーや記録に現れないミスが目立ちます。チーム再建には時間がかかるでしょう」(民放テレビ関係者)

メディアの話題は来期の監督人事

 就任2年目を迎えた松井稼頭央監督が、成績不振の責任を取る形で休養したのが5月下旬。交流戦の開幕前で借金は15だった。渡辺GMが監督代行に就任すると、1、2軍の入れ替えを積極的に敢行。深刻な貧打を解消するために松原聖弥、野村大樹をトレードで補強するなど戦力のテコ入れを図ったが、打開策につながらず、浮上するきっかけがつかめない。6月は6勝15敗1分、7月は1勝6敗と借金が積み重なっていった。

 スポーツ紙デスクはこう指摘する。

「松井監督を支えた渡辺監督代行は大きな責任を感じている。自分が矢面に立って上位浮上を目指しているが、他球団に比べて明らかに戦力が見劣りする。個々の能力で上回る相手に、頭を使って野球をしなければいけないが、打線は淡々とアウトを重ねて工夫が見られない。正直、最下位脱出は厳しいでしょう。メディアの間では、来年の監督人事がどうなるかが早くも話題になっています」

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