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全国各地でインバウンド客が小銭を手にむらがる日本みやげがある。カプセルトイ、通称「ガチャガチャ」「ガチャポン」のアレだ。ガチャ、そしてミニカー……低価格で精巧が今の「日本ぽさ」? AERA 2024年7月15日号より。
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現在年間3千万人超のペースで訪れるインバウンド観光客が、カプセルトイの専門ショップで盛り上がる姿を見かけることが増えている。伝統工芸品や和服、「東京」と書かれたTシャツや忍者装束といったものまで、いまやカプセルトイが、手軽な「日本みやげ」として人気を集めているようである。
「今国内にたくさん出来ている専門店も、インバウンドのお客さんは多いですね」
と言うのは日本ガチャガチャ協会代表理事の小野尾勝彦さん。小野尾さんが言うにはカプセルトイのインバウンド需要が高まったきっかけのひとつが2016年の成田空港第2ターミナルの一角にカプセルベンダーをズラリと並べた専門コーナーの登場だ。
「空きスペースを使って何かできないかということから始まりました。ちょうどコロナ禍前のインバウンド需要が高まっていたころでもあります」
日本旅行を楽しみ、帰国する際に余った日本円。両替できない小銭の使い道として、手頃なアイテムなのだ。
「『自由すぎる女神』というタイトルのフィギュアなど、アーティスティックだけどくだらなくてクスッと笑える商品が人気だった気がします」
安価で種類も豊富でゲーム性があり、しかもカプセルの中に入っているのはフィギュアやミニチュア、スマホやバッグなどにつけられるアクセサリーやチャームなど細やかなディテールやデザイン性の高いもの、さらに豊富なキャラクター展開……たしかに手軽な日本みやげとしては優秀な気がする。
「加えて、鬼滅の刃、呪術廻戦、ハイキュー!!といった『少年ジャンプ』系の作品をはじめ、ポケモンやサンリオ、アニメやゲームなどの作品・キャラクターの海外人気が非常に高いことも大きいと思います。インバウンド客にアニメなどの日本のカルチャー好きは多く、そのキャラクター商品が安価で大量に展開されていることが、SNSや動画サイト、日本ガイドなどで拡散されていて、日本に行ったらカプセルトイを回そうという流れを生んでいます」
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