「いまだかつてないキラキラ」(坂崎)のセットに「緊張感が走った」(高見沢)。「どの写真でも使えるように、おとなしくしてました」(桜井)[撮影:蜷川実花/hair & make up 野原ゆかり/prop styling 遠藤 歩]
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 8月でデビュー50年を迎えるTHE ALFEE。デビューから最新曲に至るまで、日本の音楽界の先頭を走り続けてきた3人が、過去と現在を語る。AERA 2024年7月8日号より。

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――メタル、フォーク、クラシック、民族音楽など多彩な曲調を織り交ぜたTHE ALFEEの独自の音楽性は、どのように形づくられたのか?

高見沢俊彦(以下、高見沢):最初はアコースティックで売り出したけど、僕はロックが大好きだったし、ほかの2人も同じようなロックを聴いてたんですよ。それをそのまま素直に表現したら、今のようになったという感じなのかな。だから音楽にジャンルはないって気がします。僕らがやれば、どんな曲もアルフィーになりますからね。

坂崎幸之助(以下、坂崎):最初はレコード会社の方針もあって、高見沢も生ギターを弾いてた。それでも当時からめちゃくちゃロックっぽい曲調にしてたしな(笑)。

高見沢:誰かが好きな曲は皆好きなの。イーグルス、CSN&Y、ビートルズ、クイーン。でも全員いちばん好きなのはハーモニーなんだよね。逆に言うと、ハーモニーがあれば何でもオッケーみたいな(笑)。

桜井賢(以下、桜井):大体、ハモるためにバンドを組んだみたいなところがあるからさ。やっぱりソロじゃダメなんだ。ハモりたい。

坂崎:でも、メインボーカルは皆歌いたがらないんですよ。

高見沢:曲を作っても誰も手を挙げないから、3人でオーディションをやって決めたこともあります。最後に「桜井がいいと思う人」って決を採ると、おれと坂崎が手を挙げて。

坂崎:多数決だと全部桜井になっちゃいます(笑)。

高見沢:だから最近曲を書くときは、これは桜井がいいなとか、坂崎に歌ってもらいたいなとか考えて、それぞれの個性を生かせるように作っています。

坂崎:それがアルフィーの特徴なんです。高見沢はアルフィーで歌う曲を書いてくれる。普通は3人いたら、自分が書いた曲は自分で歌うでしょ?

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