第1号の望月は、79年5月12日の日本ハム戦で、1回2死二、三塁で3番手としてリリーフ。最初の打者・古屋英夫に死球を与えると、加藤俊一、高代延博にも連続押し出し死球で、史上初の3連続与死球となった。

「ぶつけたのは全部シュートでした。体が切れなくて……。ぶつけた人には申し訳ないけど、僕にはもっと痛い連続死球でした」(望月)。

 この試合でロッテ投手陣は1試合7与死球のNPB新記録もつくり、2対14と大敗。これだけぶつけられても騒動にならなかったのは、「痛いのはロッテでしょ」と古屋が言うように、日本ハムナインは怒りを通り越して呆れていたのかもしれない。

 また、第2号の田島は、14年7月4日の巨人戦で、7回に村田修一、アンダーソン、長野久義の3人に続けざまにぶつけ、無死満塁のピンチを招くも、ここから阿部慎之助、高橋由伸を連続三振、セペダを一ゴロに打ち取り、無失点という“怪投”を演じている。(文・久保田龍雄)

著者プロフィールを見る
久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

久保田龍雄の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
大人になってからでも始めやすい、お手軽楽器♪