古村孝之さん(右)と古村歩さん(撮影/楠本涼)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2024年6月24日号では、飲食チェーン店店長の古村孝之さん、ジーケージャパンエージェンシー営業部の古村歩さん夫婦について取り上げました。

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2023年、夫43歳、妻42歳で結婚。京都で2人暮らし。

【出会いは?】マッチングアプリで知りあう。2カ月後に会って食事をしたとき、妻が外で水無月とお茶で2次会を提案。そこで悩みなどを話し、夫も無理しなくていい空気を感じて意見を言い、互いに信頼感を抱いた。

【結婚までの道のりは?】2回目のデート時に鴨川で夫から交際を申し込んだ。その1カ月後に妻が緊急入院。入院中に夫が結婚を意識し、退院後にプロポーズした。妻が受け入れて半年後に結婚。

【家事や家計の分担は?】家事はやれる時にやれる方がするが、夫が夜勤務のため妻8割、夫2割が現状。財布は別で、実際は夫が払うことが多い。

夫 古村孝之[44]飲食チェーン店 店長

ふるむら・たかゆき◆1979年、東京都生まれ。大学卒業後、飲食チェーンに就職。東京から名古屋に転勤して10年間勤めた後、同じ業界で転職。マネージャー職に就き、2020年京都に異動。23年に大阪へ異動したが、妻との時間を作るため、現在は京都で店長として働く

 これまで僕は仕事第一でしたが、歩ちゃんと出会ってからは二人の時間を大切にするように変わりました。彼女が入院した時も、上司に事情を話して休みを下さいと直談判しました。僕が行っても何もできないとわかってはいたんですけど、彼女はすでに僕の生きがいとなっていたので。

 結婚後、妻との時間を優先したいと会社に伝えて役職を降り、通勤時間の短い勤務先への異動を許可してもらいました。実を言えば僕自身メンタル負荷だったのもあります。

 仕事はしっかりやりたいですが、家庭とのダブルスタンダードになったばかりの時期に妻に大変なことが重なって、同時並行でやろうとしてバランスを保てなくなったんです。天秤にかける感覚はなく、迷わず仕事を下ろしました。この人がつらい時に支えるのが僕の使命だと思ったので。

「小さな喜びを大きな幸せに」という結婚の誓いを僕も実践しています。一緒にいると些細なことが幸せに感じられる。そう気づかせてくれる感性をもらえています。

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