東京都の小池百合子知事(71)が12日、都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への出馬を表明した。注目はもっぱら元立憲民主党参院議員の蓮舫氏との闘いに集まるが、都民はこれまでの小池氏の姿をどう見ているのか。「小池劇場」をウォッチしてきた人気コラムニスト・辛酸なめ子さん(49)は、“推し活”スタイルの選挙活動や“ピラミッドパワー”など、さまざまな切り口から小池氏の強さを分析する。
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小池さんの印象は、まず、浮ついた感じのなさです。少し前、不倫相手とラブホテルで過ごしてから国会へ直行した自民党の女性議員のスクープが報じられていましたが、小池さんは異性関係のほか、政治資金流用問題などの大きなスキャンダルがほとんど出てこないですよね。だからこそ学歴詐称疑惑がやたらと騒がれているのかなと。
これで、実は若い男性をはべらせていたみたいな裏の顔があったらイメージダウンするけど、徹底的に私生活が見えない。見せないようにしているのか、もはや何もないのかは分かりませんが、「私のすべては都政にささげています」みたいな印象が、ある種の信頼感につながっている気がします。
外見も、昔のキャスター時代のファッションをそのまま貫いた“できる女”スタイルですよね。世間ではここ何年もロングスカートがはやっている中、今もミニスカートをはき続けるのは自信の表れかもしれません。
ブレーンがついているのかもしれませんが、とにかく自分自身の演出がうまい。これまでの都知事選ではテーマカラーの“百合子グリーン”を打ち出して、支援者たちにも緑のものを身につけるよう呼びかけていましたが、“推し活”と同じ手法だなと思って見ていました。