西武の強み、弱みを知る井口氏
元ロッテ監督の井口資仁氏も指導者としての手腕が高い。ロッテでは18年から5年間指揮を振るい、20、21年は2年連続2位に。戦力面で他球団に見劣りしたが、出塁率と機動力を重視した野球で21年に荻野貴司と和田康士朗、22年に髙部瑛斗が盗塁王を獲得。安田尚憲、藤原恭大、山口航輝など期待の若手たちを我慢強く起用した。
「安田、藤原が伸び悩んでいるので井口さんの評価が分かれるところですが、育成と勝利の2つを求めてチームを構築した功績は立派だと思います。選手の人望が厚く、監督退任の一報を聞いた時は涙を流す選手もいました。まだ49歳と若いですし、現場に復帰してほしい。ロッテの監督として同一リーグの西武と対戦してきたので多角的に分析して強み、弱点を知っている。この部分も大きなプラスアルファだと思います」(元ロッテ番記者)
とはいえ、今年も90試合が残っている。まだ勝負を捨てる時期ではない。声を枯らして応援する西武ファンのためにも、意地を見せてほしい。
(今川秀悟)