DeNA監督時代のラミレス氏
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 最下位に低迷している西武は松井稼頭央監督の休養を発表し、交流戦から渡辺久信GMが監督代行を務めている。

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 チーム再建は一朝一夕で進まない。渡辺監督代行は、さっそく外野の守備に難があるコルデロを昇格させ、攻撃力重視の布陣でスタメン起用したが機能せず、結局コルデロはファームに逆戻り。中村剛也を10年ぶりに一塁で起用するなど、「日替わり打線」作りにも苦慮している。一方で、蛭間拓哉、古賀悠斗、岸潤一郎、滝澤夏央といった若手を起用し続けてチームの核にしたいという意図が見える。

「渡辺さんは勝負師です。ベンチワークにおいては情に引っ張られず、冷静な判断でスパッと代える。その采配が裏目に出ることもありますが、根拠があるので選手たちは納得できる。ただ編成のトップが現場で指揮を振るうのは大きな負担です。来季は新監督を据えて、渡辺さんがGMで編成に専念するのが理想でしょう」(スポーツ紙デスク)

内部昇格なら西口2軍監督だが…

 西武の監督は球団OBの就任が長く続いている。メディア報道で挙げられる来年の次期監督候補も、元ソフトバンク監督の工藤公康氏、秋山幸二氏と80年代後半から90年代前半の黄金時代を支えたメンバーだ。西武の監督として復帰する可能性はあるだろうか。スポーツ紙デスクは、懐疑的な見方を示す。

「ソフトバンクの監督で5度の日本一を飾った工藤さんは申し分ない人材です。ただ、監督を7年間務めて現場の監督はやり切った思いが強いのでは。農業に熱心に取り組むなど好奇心旺盛な性格ですし、ユニフォームを脱いでやりたいことがたくさんあると思います。再登板は考えにくいです。秋山さんは何度も西武の監督候補に挙げられましたが、実現していない。ソフトバンクの監督を退任して10年経ちますし、可能性は薄いと思いますね」

 内部昇格なら、チームを熟知している西口文也2軍監督が最有力だろう。現役時代に西武一筋で通算182勝をマークした右腕は引退後に球団編成部、投手コーチを歴任し、22年から2軍監督に就任して今年が3年目となる。

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ラミレス氏は現場復帰に意欲的?