営業部門と損害調査部門では力関係が歴然としていた。ディーラーに対し、きちんと査定して出した見積もりについて営業から「ディーラーから文句が来た。何とかしてくれ」と頼まれ、査定額を上げるといったことも珍しくないという。
いびつな力関係は損保ジャパンの人事にも色濃く表れている。損害調査部門の経験が豊富な執行役員はほとんどおらず、取締役では西澤敬二会長くらいだった。
(文中敬称略。肩書は当時のもの)
※この問題の全容については『損保の闇 生保の裏』に記載しています。顛末については同書をご参照ください。記事は一部抜粋です。