つげ氏は、佳子さまのギリシャへ向かうときの装いに着目する。
「鮮やかなコーラルピンクのお召し物でした。コーラルは珊瑚で、ギリシャ神話にも珊瑚にまつわる話が出てきます。英雄・ペルセウスがメドゥーサの首をかききった際、血しぶきとともにペガサスが飛び出し、海にしたたる血から珊瑚が創造されたといわれています(オウィディウスの『変身物語』第4巻一節)。
珊瑚には“長寿”や“幸福”という意味もあるので、ギリシャについてご進講を受けていた佳子さまは、その意味で珊瑚色のコーラルピンクをお選びになったのかと思ってしまいました。
美智子さまは特にそうでしたが、皇室の方々はお召しになるもので訪問先の相手の国に敬意を伝えるところがあるので、そこは意識されてのではないでしょうか」
佳子さまは6月1日に帰国される。さまざまな思いも込められた装いも含め、佳子さまの様子から目が離せない。
(AERA dot.編集部・太田裕子)