保有中に相場上昇で基準価額が上がったら、残高も大きくなる。つまり運用成果によってポイントがさらに増える可能性があるのも魅力だ。逆に言えば基準価額が下がって残高が小さくなると、もらえるポイントも下がるわけだが……。

 いずれにせよ特別な手続きも必要なし(SBI証券だけは「5種類のうちどのポイントをもらうか」の設定だけはする)。このサービスが続く限りは超お得だ。

自社専売投信で囲い込み

 新NISAをめぐるネット証券の囲い込み競争に、新たな動きも出ている。2強のSBI証券と楽天証券が、それぞれ「ウチでしか買えない投資信託」を増やしているのだ。

「あの店にしかない商品がある。どうしても欲しい」となったら、家から遠くても「あの店」に買いに行くだろう。それと同じような考え方で、SBI証券と楽天証券が自社限定販売の投資信託(以下、投信)を拡充しはじめている。

 まずSBI証券。新NISAでは毎月分配型の投信が対象外だが「定期的に分配金を受け取りたいニーズはあるだろう」ということで、年4回分配金を出す投信を販売しはじめた。現在、全10本がそろう。

 運用は、傘下のSBIアセットマネジメント。10本とも分配月が微妙に違うので、うまく組み合わせれば毎月幾ばくかの分配金が発生する状態になる。

「年4分配」の中でも「SBI日本高配当株式(分配)ファンド」は発売3カ月で純資産総額が500億円を突破という大ヒットを記録した。中身は配当利回りが高めの約40銘柄。アクティブ型なのに0.099%(年率、税込み/以下同)という低コスト。

 同じようなコンセプトの「欧州版」も人気で、こちらも0.099%。5月8日には、この「J-REIT(不動産投信)版」も登場した。

 楽天証券は、SBI証券とは違った角度から攻めている。新NISAで圧倒的な人気の投信は「eMAXIS Slim」シリーズだが、ここに真っ向から挑み、eMAXIS Slimよりコストが少し安い投信「楽天・プラス」シリーズを6本そろえた。いずれも楽天投信の直接運用だ。

eMAXISに対抗

 特に「楽天・オールカントリー」と「楽天・S&P500」は人気で、設定から半年足らずでどちらも純資産総額1000億円台に乗せた。

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楽天証券専売投信、他には?