細かい話だが、ポイントの1円相当額未満の端数処理が各社で違う。マネックス証券のみ切り上げで、他の4社は切り捨て。その結果、もらえるポイント率が同じならマネックス証券が高くなりやすい。かすかな違いでは、あるが。

 オルカンと並び人気の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」ではSBI証券と松井証券の付与率が同じで最も高く、0.0326%。マネックス証券は0.03%、auカブコム証券は0.005%。楽天証券は付与の対象外だ。

楽天オリジナル

 楽天証券ではeMAXIS Slimの投信にポイントを付与しない代わりに、自社グループオリジナルの投信「楽天・プラス」シリーズ6本に限定してポイントがつく。

「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」は前述のオルカン、「楽天S&P500インデックス・ファンド」は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と似た投信である。

「楽天・プラス」シリーズは2023年の運用開始なのでオルカンなどと比べて純資産総額(規模)は小さいが、中身がほぼ同じなので保有ポイントが欲しければこちらを。

 楽天・オールカントリーなら各月の平均保有残高の年率の0.017%、楽天・S&P500なら0.028%がもらえる。

 全般的に見て、保有ポイントの対象投信という観点でリードしているのはSBI証券と松井証券、ということになるだろう。表にある「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」にも、この2社は0.022%と比較的高い保有ポイントを付している。

 ここで「高いといっても小数点第2位以下のちっぽけな世界でしょ」と思っているのでは?

どれくらいもらえるか?

 確かに投信残高が数十万円レベルのうちは小銭程度だろう。そこでシミュレーションの表(本記事3ページ目に掲載)結果に注目してほしい。

 SBI証券、マネックス証券、松井証券のいずれかでオルカンを保有していた場合の、投信保有残高別ポイント数だ。

 残高500万円で年800ポイント台、同1000万円で年1700ポイント台、同2000万円なら年3500ポイント前後。投資時の1回限りではなく、口座に投信が入っている限りは継続でもらえるのである。

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「ウチでしか買えない投信」の狙い