pecoさんは「第16回ベストマザー賞2024」を受賞した。授賞式での約2分30秒のスピーチは感動的だった
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 pecoさんの日々の出来事について綴る連載「pecoの子育て&お仕事日記」。今回のお話は、『第16回ベストマザー賞 2024』授賞式でのpecoさんのスピーチについて。涙しながら約2分30秒のpecoさんスピーチに込められたryuchellへの思い、息子くんへの深い愛情とは?

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 9日に行われた「ベストマザー賞」の授賞式では、「私をママにしてくれた息子とryuchellに、これからも感謝して生きていきたいなと思います」とスピーチを締めくくりましたが、受賞のお知らせをいただいたときは、もう~めちゃくちゃ嬉しかった! 自然と涙が出てきて、ひとりで泣きました。

 私は、元々、強いほうではあるんですが(笑)、ママであるということが自分自身をさらに強くしてくれて、自分の背中をすごく押してくれた。あくまでも私の考えですけど、私は自分が子どもを生むと決めた時点で、「ママであること」が、どんなことよりも上にくると思っています。自分のなかで大きなものを占めている「ママ」ということで、このような賞をいただけるのはすごく嬉しいなと思いました。

 スピーチで息子とryuchellに感謝と話したのは、本当にそもそもryuchellがいなかったら息子も生まれてきてくれていないし、出会えていない。私がこうしてママでいられるのは紛れもなくryuchellと息子のおかげでしかないから。それに心から感謝しています。

ryuchellがいなければ

 ryuchellは幼いころから自分のセクシャリティに疑問を持ちながら大きくなって、男の子が好きで生きてきたけど、私と出会って、初めて女の子の私のことを好きになってくれて、結婚もして、子どもにも恵まれました。

 ryuchellの本当に気持ち、というか、私にも見せていなかった本当の姿を打ち明けてくれたときに、「じゃぁ、なんで結婚したの?」と、正直、問いかけてしまったこともあります。世間のみなさんもそういう気持ちや声を私たちに届けてくださったけれども、もし、ryuchellに出会わずにいたら結婚をしていなかっただろうし、それこそ息子も生まれてきてくれてないし、出会えなかった。

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ryuchell自身の葛藤があっても