小沢氏「パーティーの何が悪い」
今回、立憲民主党が提出した、政治資金パーティーを全面禁止にする法案については、実は党内からも反発、批判の声があがっている。
同党の衆院議員の小沢一郎氏は21日、
「パーティーの何が悪いのか。規制強化ばかりでは自縄自縛になる」
「政治にカネがかかること自体は変わらない。このままでは大金持ちでなければ政治ができなくなる」
などと主張。解決策については、
「政治資金を全部オープンにするしかない」
などと語っている。
立憲民主党のある国会議員は、
「政治家というのは楽な仕事ではなくて、経済的にも苦しい。お金が足りないこともしばしば。自民党の一部議員がやってきたような、経費率が低く、利益率が高いパーティーを開くことは絶対にNG。ただ、なんでもダメダメではなく、収支をなるべく丁寧に説明して、国民からの理解を求めることが必要なのでは」
と党の方針を批判する。
「パーティーの全面禁止なんて絶対に通らない法案。通らないと分かっているから、各議員はパーティーの予定をやめないのでは。とりあえず全面禁止と言って、国民からの良い評判をかき集めたいだけ。パーティー券収入をめぐる裏金問題の根本的な解決に至っていない」(関係者)
「国民受けを狙っただけのパフォーマンスだ」
政治評論家の有馬晴海氏は、
「法案を出すのであれば、党内で『パーティー禁止』と宣言したうえで提出すべきだ。自民党が法案を絶対に通さないということを前提に法案を作っていることになる。自分たちは良い子になって、自民党に悪さを押し付けて、次の選挙で勝ちたいという気持ちが優先している」
と党内の議員が政治資金パーティーを続けながら、禁止法案を出していることを批判した。
ある党関係者は、
「明らかに法案が通らないことを前提にした、国民受けを狙っただけのパフォーマンスだ」
と強く指摘している。
結局は、選挙に有利か不利か、が最優先になるのだろう。
(AERA dot.編集部・板垣聡旨)