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〈電話番号で友だち追加されました〉
そして翌朝、りりあんぬさんがスマートフォンのLINEアプリを見たところ、
〈電話番号で友だち追加されました〉
というメッセージがディスプレーに表示された。
「まったく身に覚えがないことで、どういうことなのかと混乱しました」(同)
不安になり、その場にいた友人らに相談して確認したところ、見知らぬ電話番号の人物がりりあんぬさんとLINEで「友だち」になっていることがわかった。
さらにLINEアプリの検索機能を使って調べると、その電話番号の人物が、前夜のピザをデリバリーした男性の配達員であることがわかった。
インフルエンサーとして広く知られているりりあんぬさんは、LINEで直接やりとりできる人は限定するなど、公表している以上の個人情報が拡散されないよう気をつけていた。
だが、電話番号での検索はできる設定だったため、ピザの注文のために携帯電話番号を伝えたことが、悪用されてしまったとみられる。配達後にかかってきた電話は、スタッフなどではなく、りりあんぬさん本人の電話番号かどうかを確認するためだったようだ。
「LINEでは特定の人以外には送受信できないように設定していた。それでも、ただピザを配達してきた人が、携帯電話の番号という個人情報を使って、勝手にLINEにアクセスするなんて信じられませんでした。もし私が誰でも送受信できるような設定をしていたら、さらに悪用されていたかもしれません。本当に背筋が凍りそうになるほどでした」(同)
「当事者間で話し合ってください」
そこで、りりあんぬさんがピザチェーンの本社に連絡し、事情を説明したところ、こう言われたのだという。
「当事者間で話し合ってください」
つまり、個人情報を悪用している配達員に連絡をとって、自分で解決してほしいと言われたのだった。
「個人情報がこんな簡単に他人に漏れることだけでなく、それを悪用している配達員と再度、連絡をとれというのでショックでした。あまりに衝撃的な対応すぎて、聞いたときに開いた口が塞がらなかった」(同)