国立音楽大学に入学して合唱団の先輩に「うたのお兄さんになりたい」って言ったら、どうやったらうたのお兄さんになれるかという新聞記事があったことを教えてもらい、図書館で見つけてコピーして、自分の部屋に貼っていました。
――そこから劇団四季に入ることになったんですね。
自分で調べて、10代目うたのお兄さんの今井ゆうぞうさんが劇団四季出身だったと知り、劇団四季に行けばうたのお兄さんになれるんだと思ったんですよ。本当は今井さんは劇団四季から東宝芸能に入って、東宝芸能にお話が来ていたというのを後々知ったので、大いなる勘違いだったのですが(笑)。
でも、僕は劇団四季で踊りながらうたうことと魅せる体の使い方を学ばせてもらい、うたのお兄さんのオーディションでステップを踏みながら歌うことができた。いろんなことがここに来るために必要だったんだなと思います。人の縁なくしてはここに僕はいません。
――「かぞえてんぐ」「かっぱなにさま?かっぱさま!」など強烈なキャラクターにもファンが多くいらっしゃいます。どんな思いで挑んでいましたか。
「かぞえてんぐ」は旅立ってしまったのでわかりませんが、ほかのキャラクターは偶然の産物みたいなものが多いです。(メロンパンの被り物を頭につけた)「パンパパ・パン」や(かっぱの着ぐるみを着た)「かっぱなにさま……」は、自分がこういうメイクもやってみたいと提案しました。
特に、(太眉やつけまつげなどの濃いメイクを施した)「かっぱなにさま……」の顔の出来上がりに関しては、最初はディレクターの発案で、メイクさんが「ゴルゴ13の眉毛を研究してきました!」と提案してくれ、「それ採用しましょう!」と(笑)。つけまつげを付けて、最後に「何か足りないなー。ここ(目元)にホクロを描いていいですか?」って僕が提案しました。描いてみたら「これだ!」って。それが受け入れられることもあるし、やりすぎって怒られることもあります(笑)。
――役作りはされますか。