イベントやコンサートは、いつもたくさんの親子でいっぱい! 9年間務めたNHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さんを卒業して、さらに大忙しの日々を送る横山だいすけさん。4歳の娘さんのパパでもある横山さんに、子育てで感じることを教えていただきました。※前編<元歌のお兄さん・横山だいすけが語る子ども時代の“挫折”「親以外から『歌がうまい』と言われたことがなかった」>から続く

MENU 幼稚園バスに乗るのが「イヤイヤ!」期に試していたこと 家の中ではちゃきちゃきと「動く」タイプです 両親がしてくれたことや自分への思いが、親になった今、わかります

幼稚園バスに乗るのが「イヤイヤ!」期に試していたこと

――横山さんのSNSで、娘さんが幼稚園の送迎バスに乗るのを泣いて嫌がったというエピソードを拝見しました。

 そうなんです(笑)。今でこそ元気に「行ってきまーす」と出かける日が増えてきましたが、はじめの頃は送迎バスが嫌で嫌で……毎日泣きながら出かけていました。基本的に送るのは僕の担当。その様子を見ながら僕もつらかったけれど、心の中で「そのうちにどうにかなる!」と思っていましたし、先を考えずに娘がいかに「上機嫌で楽しく幼稚園に行けるか」だけを考えていました。

――どんなことをしていたのですか?

「ちょっと回り道をして、娘の好きな虫を見つけながら歩いたら楽しい気持ちになれるかな?」「歌を歌いながら行ってみたらどうだろう」……なんて、毎日が試行錯誤でした。「今日は楽しく乗れた」「今日は泣いてしまった」と、「これがいつまで続くんだろう」なんて思っていましたね。

 今も「幼稚園、行きたくない」と口にするんです。そんなときは「あっ、それはきっと『やだやだ虫』がついているからだね。よし、とってあげるね。えいっ!」ととってあげます。すると「あっ、大丈夫かもしれない」なんて(笑)。まだまだ手探り状態です。「今日は、パパがバスが見えなくなるまで手を振るからね!」といって手を振っていたら、バスに乗っていたほかの子どもたちもみんな手を振ってくれて、泣きそうになっていた娘もつられて大きく手を振っていた、なんてエピソードもあります。

―――子どもとの関係づくりはお手のものかと思っていました。

 歌のお兄さんという「エンターテイナー」として子どもたちと関わるのと、「親」として自分の子どもと関わるのとでは全然ちがいますね! 当然ですが、子育ては「この1時間を楽しんでもらおう」というわけにはいきません。「育てる」ということは、日々「この子のためになにをすればいいか」「なにができるのか」をずっと考えること。考えても、答えが出ないことばかりですが。今日はうまくいったから、明日もうまくいくとは限らないので、「その瞬間の正解」を見つけていくという点では、歌のお兄さんと共通するかもしれませんね。

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三宅智佳
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