脇雅世(わき・まさよ)(右)/1955年、東京都生まれ。短大卒業後、77年に「ル・コルドン・ブルー・パリ校」に留学し、パリで修業を積む。帰国後、NHK「きょうの料理」などに出演し、料理家として活躍。60冊以上の料理本を出版している。著書に『料理をおいしくする切り方のひみつ』(NHK出版)など。2014年、フランス政府から農事功労章を受勲。加藤修司(かとう・しゅうじ)(左)/1956年、東京都生まれ。中央大学文学部を中退後、77年にニューヨーク州立大学オニオンタ校、トリニティー大学大学院で演劇を専攻。帰国後、映像ディレクターとしてテレビ番組やビデオ制作を経て、2000年に妻・脇雅世さんと株式会社トワ・スールを設立。脇さんのマネジメントやプロデュースを行っている。(撮影/写真部・大野洋介)
脇雅世(わき・まさよ)(右)/1955年、東京都生まれ。短大卒業後、77年に「ル・コルドン・ブルー・パリ校」に留学し、パリで修業を積む。帰国後、NHK「きょうの料理」などに出演し、料理家として活躍。60冊以上の料理本を出版している。著書に『料理をおいしくする切り方のひみつ』(NHK出版)など。2014年、フランス政府から農事功労章を受勲。
加藤修司(かとう・しゅうじ)(左)/1956年、東京都生まれ。中央大学文学部を中退後、77年にニューヨーク州立大学オニオンタ校、トリニティー大学大学院で演劇を専攻。帰国後、映像ディレクターとしてテレビ番組やビデオ制作を経て、2000年に妻・脇雅世さんと株式会社トワ・スールを設立。脇さんのマネジメントやプロデュースを行っている。(撮影/写真部・大野洋介)
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 13日放送の「きょうの料理」に料理研究家きっての仲良し母娘脇雅世さんと加藤巴里さんが登場! 「脇雅世&加藤巴里 わが家の初夏レシピ」(Eテレ・初回放送13日午後9時)と題し初夏フレンチとして、野菜たっぷりのラビゴットソースでさっぱりいただく「かつおカツ」、しっとり柔らか「鶏むねとアスパラのバター蒸し」、豆のやさしいとろみとあさりのうまみがきいた「そら豆のクラムチャウダー」の3品で、どれもつくりやすい家庭料理レシピで必見だ。脇雅世さんの過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2017年9月26日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

*  *  *

 人気料理家の脇雅世さんと、夫の加藤修司さんは同志のような夫婦。加藤さんはトワ・スール代表として、妻のマネジメントに専念する。2013年に夫の食道がんが発覚し、夫婦の人生観は大きく変わったという。

「彼女の発情期にたまたま…? 『遺伝子残したい』と結婚した人気料理家夫婦の30年」から続く

――妻は2年おきに「計画的に」出産。娘3人を授かった。91年からスタートした料理教室も順調で、94年にはNHK「きょうの料理」やフジテレビ「料理の鉄人」に出演するなど人気者になっていく。

夫:結婚したときに、彼女がこんなにテレビに出たり、料理本を出したりするようになるとは思っていなかった。でも僕以上に本人も思ってなかった。

妻:私には当時、ある意味、遠慮があったんです。自分が「家庭がほしい、子どもがほしい」といって産んだのに、家庭をほっぽらかしにして仕事ばっかりしていたから。

夫:それは初耳だな。

妻:あら、あったのよ。でも2000年に一緒に会社を作ってからはすごく楽になりました。

夫:家計をひとつにしたから、「お互いが稼いで折半」というよりも、どっちが山に柴刈りに行っても、家に残って近くの川で洗濯をしてもいいよね、と。チームとして効率的に役割分担ができるようになった。

――子どもたちが成人し、いま、夫は妻のマネジメントに専念している。

夫:彼女のほうの需要が圧倒的に多かったのでこうなった。経済効率がいいんですよ。料理の映像を作ってYouTubeやFacebookにアップもしています。料理本の企画を僕がやることもある。

妻:調理器具の開発なども一緒にやってくれます。

夫:彼女には料理力がある。彼女を応援することで、料理を楽しむ人が増える。うれしいですね。

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