指導者としての未来は?
――3位決定戦で韓国にストレート勝ちし、銅メダルを獲得しました。
ホッとしましたね。韓国にはOQT(五輪世界最終予選)で負けていて、何度も試合をしていたので、選手たちの名前、プレー、戦術などお互いに手の内を全部知り尽くしていました。でも、あのときは絶対に勝つだろうなという確信みたいなものがありました。中国戦を乗り越えて勝ったから、どこが相手でも負けないと中国戦よりリラックスしていました。あっ、今思い出したんですけど、あの試合の前日に男子サッカーを応援していたら、3位決定戦で韓国に負けてしまったんですよね。嫌な予感? それは全然考えなかったです(笑)。
――将来は、指導者としてコートに戻ってきたい思いはありますか。
考えたことがないなあ。私はバレーボールをするのが好きだけど、説明するのが下手なので(笑)。だから解説もできません。でも、昨年に「全日本バレーボール小学生大会アンバサダー」に就任させていただき、小学生の試合を間近で見たときはすごく感動しました。試合後に勝ったチームの選手たち、負けたチームの選手たち、親御さんがみんな泣いていたんです。一生懸命にバレーに取り組んで、周りの方々もサポートしているので、その思いがあふれ出ていました。バレーをやっていたので選手の気持ちが分かるし、子どもの親という立場でも理解できるので、その光景を見て鳥肌が立ちました。スポーツっていいなあって。子どもたちと一緒にバレーボールをするのは楽しそうだなあと思っています。
――時代が移り変わり、スポーツの指導方法も変わってきています。子どもたちを怒鳴る指導が問題視されることもありますが、どう感じますか?
バレーに限らず、スポーツや習い事って楽しいから続くと思うんです。自分の成長が楽しくて次にいこうと思える。でも理不尽に怒られるとその可能性が失われてしまいます。私は怒られてもあまり気にしないタイプでしたが、怒られると手が震えてサーブが入らなくなる友達を見てきました。状況にもよると思いますが、怒鳴られ続けると萎縮してしまいます。子どもたちの長所を伸ばすような接し方をしたいですね。