では、本気モードのアメリカに対抗できる国はあるのだろうか?

 既に出場を決めている国だとまずカナダに注目だ。グループフェーズ(予選グループ)ではオーストラリア以外に出場国が決まっていないが、カナダの上位進出はかなりの高確率。ワールドカップの3位決定戦でアメリカを破ったことは記憶に新しいが、それが再現される可能性がある。

 オクラホマシティ・サンダーを西カンファレンス1位に牽引したシェイ・ギルジャス・アレクサンダーを筆頭に、アンドリュー・ウィギンス(ウォリアーズ)、RJ・バレット(トロント・ラプターズ)、ディロン・ブルックス(ヒューストン・ロケッツ)、ケリー・オリニク(ラプターズ)、ルーゲンツ・ドート(サンダー)らがメンバー候補だが、これにデンバー・ナゲッツのスーパースター、ジャマール・マレーが加わると、そのチーム力は相当なものだろう。

 さすがにアメリカよりもスーパースター度では劣るが、ギルジャス・アレクサンダー、マレー、ウィギンスなどNBAでその地位を築いているメンバーがおり、フルメンバーが揃えば優勝候補に名前を挙げて当然とも言える。

 開催国のフランスも見逃せない。ウルブズ快進撃の立役者ルディ・ゴベア、ニコラ・バトゥーム(シクサーズ)、エバン・フォーニエ(デトロイト・ピストンズ)などNBAプレーヤーを擁しているが、今回の五輪では昨年のワールドカップ不参加だった身長224cmのビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)の参戦が濃厚。ゴベア、ウェンバンヤマとゴール下を完全支配できるメンバーが2人いることは、フランスの地元金メダル獲得に向け、アメリカに対する大きなプレッシャーとなるはずだ。

 特に国際大会ではビッグマンの影響力が大きく、NBAでもニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)のMVP獲得などそのトレンドは確実にある。エンビードがアメリカのロスターにいるのもその証左を思われ、今大会ではNBAでトップを張る守護神を揃えるフランスの戦いぶりが注目される。

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スペイン、フランス以外の“手強い相手”