そして、上で名前を挙げたヨキッチがいるセルビアもアメリカのライバルだ。グループフェーズではアメリカと同じグループCに入っており、いきなり両国の対決が見られる。

 ワールドカップでは、ボグダン・ボグダノビッチ(アトランタ・ホークス)らの活躍で銀メダルを手にしたセルビアだが、ヨキッチや欧州でプレーする主力は欠場。それでも3位決定戦でアメリカを下したカナダを準決勝で退けており、チーム力の高さは世界屈指となっている。

 これにヨキッチ、欧州でプレーする主力が加わりフルメンバーとなれば、アメリカにはかなり手強い相手になるだろう。

 この他、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)が主役のギリシャ、世界ランクでアメリカに次ぐ2位のスペイン、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)のスロベニア、ヨナス・ヴァランチューナス(ニューオーリンズ・ペリカンズ)とドマンタス・サボニス(サクラメント・キングス)という強力コンビがいるリトアニアがいるが、こうした国はまだ五輪出場が決まっていない。

 7月2日からスペイン、ラトビア、ギリシャ、プエルトリコで行われる男子五輪最終予選(OQT)で勝ち抜く必要があり、アメリカへの挑戦権を得られるかは不透明だ。24カ国で4カ国の枠を争う狭き門だが、こうしたチームが五輪への切符を手にすれば、アメリカの強敵となるだろう。

 アメリカはワールドカップ4位の雪辱を果たし復権できるのか? 今からパリの舞台が楽しみだ。(文/田村一人)

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