神田愛花

「生意気ですけど、松本さんに言いたい」

 彼女の才能にいち早く注目したのはダウンタウンの松本人志だ。「ワイドナショー」や「まっちゃんねる」などに起用したことも業界で注目を浴び、その後のブレークにつながった。その松本は現在、性加害疑惑を報じた週刊文春との裁判に注力するため芸能活動を休止中。神田は「ワイドナショー」に出演し、「仕事が少ないときに『ワイドナショー』にお邪魔して自分を面白くイジってくださって、(中略)それが続いて今があると思っているので、松本さんに感謝している」「なので、『ひどい』と一概には言い切れなくて」と素直な思いを打ち明け、話題となった。

「性加害問題が報道され始めた際、松本さんを擁護するようなコメントをしてしまう芸人やタレントが多かったなか、神田さんは“戸惑い”という感情を正直に打ち明けつつも、『白なら堂々と帰ってきてほしい』『(報道が事実なら)お手本になるような見事な謝罪と女性に対する精神的サポートを見せてほしい』とコメントしました。女性として等身大の感覚を持つ神田さんならではの発言で、『生意気ですけど、松本さんに言いたい。どうしたんだ、まっちゃんって』と、かつての恩人に反省を促す締めの言葉は、業界内外でさらに評価を上げました。テレビの前でも、常に正直者でありたいという彼女のスタンスが感じられます」

 こうした率直さに加え、周りのスタッフに対する“優しさ”も業界人ウケがいい理由のひとつだろう。バラエティー番組を手掛ける放送作家は言う。

「年末年始にニューヨークに旅行していた神田さんは、『ぽかぽか』スタッフのために、なんと150人分のお土産を買ったと自身の雑誌連載で明かしていました。曜日によって関わるスタッフが違うので、全員に行き渡るよう月曜から金曜まで毎日、それをスタッフに配っていたそうです。ここまでするタレントはまずいません。業界内で彼女が好かれている理由がよくわかります」

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共演したタレントが“嫉妬”することも