東京・元赤坂の赤坂御苑で行われた「春の園遊会」での天皇、皇后両陛下(代表撮影/JMPA)
東京・元赤坂の赤坂御苑で行われた「春の園遊会」での天皇、皇后両陛下(代表撮影/JMPA)

 天皇、皇后両陛下が主催する春の園遊会が23日、東京・元赤坂の赤坂御苑で催された。著名人や各界の功労者らが両陛下と言葉を交わし、女性皇族方の美しい装いも注目の行事だ。そんな園遊会の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年5月13日に掲載された記事の再配信です。肩書や年齢等は当時のもの)。

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 5月11日、東京・元赤坂の赤坂御苑で天皇、皇后両陛下主催の「春の園遊会」が開かれた。園遊会が開かれるのは2018年秋以来およそ4年半ぶり、令和になってからは初。車いすテニスの第一人者で国民栄誉賞を受賞した国枝慎吾さんや、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さん、歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さん、東京五輪卓球金メダリストの伊藤美誠選手ら各界の功労者1000人余りが出席した。あいにくの雨の中だったが、天皇、皇后両陛下は大幅に時間を超えて懇談された。そんな中で、マナーの専門家は雅子さまのとっさのひとことに感嘆したという。
 

 令和初ということもあり、注目を集めていた園遊会であったが、あいにくの雨となってしまった。

「例年なら14時10分ごろには両陛下はじめ皇族方々が中池の丘の上にお出ましになりますが、時間になってもなかなか出てこられなかった。次第に雨が強くなったのに、14時21分、雨が一旦ぴたりと止みました。それからしばらくして14時27分ごろ、普段より15分程遅れての両陛下のお出ましになりました」(皇室記者)

 天皇陛下雅子さまに続き秋篠宮ご夫妻と初めて参加される秋篠宮の次女・佳子さまと皇族の方々が順に出てこられ、丘の上に横一列に並ばれた。雅子さまは、落ち着いた水色にアヤメかショウブと思われる文様がほどこされた着物をお召しになっていた。大手企業のマナーコンサルティングやNHK大河ドラマ、映画などのマナー指導も務めるマナーコンサルタントの西出ひろ子さんは、園遊会での雅子さまの着物の色味に着目する。

令和初の園遊会での雅子さまの着物(代表撮影/JMPA)
令和初の園遊会での雅子さまの着物(代表撮影/JMPA)

「女性皇族のほとんどがイエロー系の暖色の着物をお召しになっていた中、雅子さまは寒色の薄いブルー系でいらっしゃいました。落ち着きのある品格がにじみ出て、まさに皇后さまらしいともいえる本当に素敵な色合いでした。いままで以上にといいますか、ますます皇后さまらしさに磨きがかかっていらっしゃると感じました」(西出氏)

 令和初の園遊会での雅子さまでマナーの専門家が「さすが」と感嘆したのはコミュニケーション能力の高さだという。まずは、その表情。

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マスク越しでもその微笑みがわかるほど