天皇、皇后両陛下主催の「春の園遊会」が23日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。注目が集まったのは、今回が初めての参加となった両陛下の長女愛子さま。緊張の様子が見えつつも、招待客らとの懇談の時間を笑顔で過ごした。皇室の装いに詳しい専門家は、淡いピンクのスーツで「デビュー」した愛子さまの装いのなかに、「遊び心」を見て取ったという。
【写真特集】雅子さまは緑に映えるスタイリッシュなスーツで 皇后の「品格」に注目集まる春の園遊会
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ポツポツと降っていた雨が、止んだ。
予定時刻の23日午後2時20分ごろ、天皇陛下と皇后・雅子さまが、赤坂御苑の小高い丘、三笠山にお出ましになった。その後を、秋篠宮さまと紀子さま、愛子さま、佳子さま、常陸宮妃の華子さま、寛仁親王妃の信子さま、長女の彬子さま、次女の瑶子さま、高円宮妃の久子さま、長女の承子さまと続き、三笠山に一列に並ばれた。
天皇陛下と秋篠宮さまはモーニング姿。そして、雅子さまは水色、愛子さまは淡いピンク、佳子さまは淡いオレンジの装い。
あいにくの曇り空ではあったが、女性皇族の色とりどりの装いが、赤坂御苑の新緑に美しく映えていた。
注目が集まっていたのは、今回が「デビュー」となった愛子さまだ。
愛子さまの装いを、皇室の装いに詳しい歴史文化学研究者の青木淳子氏は「柔らかさと優しさ、清楚なエレガント」と表現し、こう解説する。
「愛子さまは淡いピンクのアンサンブルスーツでした。ジャケットは先の丸いテーラードカラー。丈は短く、前の合わせ部分には、同じ布のくるみボタン、ウエスト部分のポケットのフラップがデザインのアクセントになっています。
襟とカフス、そしてインナーに小花模様の布があしらわれ、柔らかさと華やかさを醸し出しています。スカート丈は膝下長めで、ウエストから裾まで自然に広がるフレアースカートです。
愛子さまの歩みに合わせて揺れ、清楚なエレガントさも醸し出します。手に持ったクラッチバッグも薄ピンク色で、リボンの装飾がシンプルで若々しいデザインです。白い手袋は皇室女性ならではのものですが、薄ピンクの装いのワンポイントになっています」