風邪やインフルエンザの流行が心配される冬場は、うがいでお口も清潔にしたいですね。『オイルプリング』とは、植物のオイルで「くちゅくちゅうがい」する健康法。えっ、油で?と驚かれるかもしれませんが、古代インドから伝わるアーユルヴェーダのひとつなのです。 そしてここ数年、その美容効果も注目されています。「歯がピカピカに白くなって 口臭ばかりか ほうれい線まで消えた!!」と、口元に気をつかうモデルさんやタレントさんを中心に取り入れる人がじわじわ増加中。いったいどんな うがいなのでしょう?

社会人は歯が命
社会人は歯が命
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お口のトラブルや不快な全身症状の原因となる毒素をくっつけて引きはなす!

「プリング」は「引き出す、引きはなす」という意味。歯ブラシが届かない口中のかくれ毒素に オイルがくっついて引きずり出し、体から引きはなしてくれるというのです。これをデトックスと呼ぶかどうかはさておき、(筆者を含めて)効果を実感し習慣化している女性が増えているのは事実のようです。
私たちの口の中には、なんと500種類を超える雑菌が住んでいて、ケアしないと なんと1兆個にまで増え、さまざまな疾患の原因になっているといいます。たしかに、歯磨きが難しい高齢者が肺炎をおこしやすいことや、歯周病菌が脳梗塞・心臓病・認知症などの原因になることは、よく知られていますね。
「すべての病気は口の中から」といわれますが、口中を清潔にすることで、糖尿病・アレルギー・月経前症候群・胃潰瘍・ニキビ・関節痛・片頭痛・腰痛・便秘・慢性疲労・不眠症等々、あらゆる症状が予防改善できるともいいます。口臭や歯周病予防に市販のマウスウォッシュを使ったみたけれど刺激が強すぎて・・・という方はとくに、食用オイルのおだやかなうがいを一度お試しになってみては。

用意するのはスプーン一杯のオイルだけ
用意するのはスプーン一杯のオイルだけ

やりかたはとってもカンタン♪ 好きなオイルで気持ちよく続けましょう

植物オイルは、 白ごま油・オリーブオイル・ココナッツオイル・ひまわり油・グレープシードオイル・アマニ油など天然のものをお好みで。「こだわりのオイルを買ったものの、料理に使いこなせず放置中」という方、ぜひこの機会にお役立てください。
オイルは種類により特性があり、体質や好みの相性もあるようです。同じ種類でも製品によって使い心地がちがうので、いろいろ比べてみるのも楽しいですね。
はじめての方には、風味のやさしいココナッツオイルがお勧めです。オイルプリングの方法は、
1. 水をひと口飲んで、唾液を出しやすくしておく。
2. 大きめスプーン1さじのオイルを口に入れる。
3. 全体にゆきわたらせたら、マウスウォッシュの要領で15〜20分間、ゆっくりくちゅくちゅする。
4. オイルをティッシュなどに吐き出す。
1日1〜3回、起きぬけか空腹時に、歯と歯の間をオイルがしっかり行き来するように動かしてうがいします。オイルは固まりでも大丈夫ですが、思ったより大量で口が上手く動かせない場合は、少なめのオイルを数回に分けて計20分でもOKだそうです。終了後は塩水で軽く口をすすぐと、スッキリします。雑菌いっぱいのオイルは、絶対飲み込まないようご注意を!
両手が自由なので、朝は いつもの身支度をしながら口だけくちゅくちゅできるのも、続けやすいポイントかもしれませんね。

ココナッツオイルは固まりでOKです
ココナッツオイルは固まりでOKです

うれしい若返り効果も! きれいな口元で、元気な冬にしたいですね

オイルプリングは、こんな美容効果も評判です。
・歯のくすみがとれる
・歯ぐきがピンク色になる
・口臭がなくなる
・顔の輪郭がシャープになり、肌色がよくなる
デパートのカリスマ販売員さんいわく「お客様に信頼されるポイントは、清潔できれいな口元」なのだとか。歯にツヤが出て汚れがつきにくくなるので、歯科でホワイトニングする回数を減らせますし、口臭の心配がなくなると笑顔にも自信がもてますよね。オイルをこぼしたり飲み込んだりしないように口を動かすことで、表情筋が活性化して肌の色艶がよくなり顔の下半分も引き締まります。
オイルプリングは、風邪のひきはじめのノドの痛みにも効果的。筆者はなぜか花粉症の鼻が数日ですっきり通り、口内炎もすぐ治るなど、続けているうちにいろいろ嬉しい実感がありました。もちろん個人差はありますが、スプーン一杯のオイルで気軽にはじめられる(合わなければ食用に使える)ので、興味のある方はお試しになってみてはいかがでしょう。ウイルスも「引きはなして」、元気な笑顔で冬を迎えたいですね。