ボードゲーム好きの父の影響で家族でボードゲームをすることも多いという青木遥さん。ゲームを実演し、説明してくれた(撮影/山本倫子)

家族の「好き」を尊重

 父はゲーム好きで、ボードゲームなどゲーム会を主催することもある。コロナ禍中も家族でボードゲームを楽しんだ。母はアニメや演劇が好きで、遥さんが声優になるきっかけをつくってくれた。兄はゲームと鉄道が好きで、双子の姉は歌や音楽を聴くことが大好きだ。

 休日は、そんな家族5人でゲームをやることも多い。家族の個性や趣味については、お互いが尊重し合っている。

「兄は電車好きで、その部分はよくわからないのですが、ゲームではわかり合えています(笑)。兄は鉄道運転のシミュレーターをいくつか持っていて、たまにやらせてもらっています。家族でいろいろなゲームをやるのはすごく楽しいです」

 取材現場には、お気に入りのボードゲーム「バトルライン」を持参。すらすらとルールを説明してくれた。

「国語が好きなので、お父さんがゲームの説明をしているのをしっかり聞いて、どうやって説明をするかっていう知識を盗んでます(笑)。『バトルライン』の楽しさは、ロイヤルストレートフラッシュだったり、自分の手札が強いときに役がつくれるところ。

 数あてゲームの『コヨーテ』は、相手の嘘を見抜けるかどうかがポイント。私はポーカーフェースが得意なので、結構自信があります」

ゲームの心理戦は演技に役立つ

 心理戦でもあるゲームは、演技にも役立っているという。

「新しいゲームをやるときは、ルールを理解して、どうやって勝つかを想像しながら作戦を立てることにワクワクします。お母さんに『遥は感情を話で表現するのが得意だね』と言われたこともあります」

 かつて遥さんが夏休みの感想文の宿題で苦戦していたとき、父は「自分にインタビューをしながら書いてみたら?」とアドバイスしたことがある。その後、遥さんはスムーズに書いていたという。質問される立場を想定して外向きのペルソナをつくることで成長できたというエピソードからも、想像力の豊かさがうかがえる。

取材中、数あてのボードゲーム「コヨーテ」をプレイしてくれた青木遥さん(撮影/山本倫子)
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