卒論テーマとの“共通点”
愛子さまの学習院大学の卒論は「式子(しょくし)内親王とその和歌の研究」。式子内親王は中世を代表する女流歌人の1人で、百人一首の中にも歌が登場する。愛子さまは中世の文学作品に関心が高いとされて、今回の訪問は、学業での関心事と重なる部分もあるのかもしれない。
「京都、奈良にはさまざまな天皇陵があり、皇室の歴史も長いですから、当然、愛子さまが興味を持たれて行きたいところも多いと思います。卒論のテーマとも関係のある場所が見つかるでしょう。しかし、時間は限られているので、優先順位をつけて、施設を見て回られるのだと思います」
愛子さまは3月20日、学習院大学の卒業式に出席した。当日は午前9ごろに大学に到着し、皇居に戻ったのは午後7時ごろ。大学時代の仲間と別れを惜しみ、話がはずんだのか、長い時間を学友と過ごされた。最近の愛子さまについて、神田氏はこう語る。
「卒業式の日に会見で話された内容を聞いても、とても勉強されているし、適切な言葉も選んでお話されていました。すっかり大人になり、立派になられ、華もあると思います。天皇皇后両陛下も、とても大切に教育をされており、外部の学識経験者を皇居に呼んで勉強をする機会などもあるはずです。皇族としての教養がどんどん身についていると思います」
そして、こう続ける。
「個人的な見解を申し上げれば、愛子さまは天皇皇后両陛下にとってたった一人のお子さまですし、女性天皇として継がせたいという思いはおありなのではと推察します。歴史上、女性が天皇になった例は決して少なくありません。現在は男性皇族が非常に少なく、今の制度では、今後も女性皇族はみんな外に出て民間人になってしまいます。皇室典範の改正問題はありますが、現内閣も皇位継承についてもっと真剣に考えるべきです」
愛子さまにとって「節目の年」となる2024年、国民の皇室への関心もより高まりそうだ。
(AERA dot.編集部・上田耕司)