映画監督としても活躍していた

コアなファンが多い

 一方で、復帰後の伊勢谷の芸能活動については明るいと見る向きもいる。

「刑事事件を起こした俳優の起用は大きなリスクですが、伊勢谷さんならぜひ撮りたいという制作者も多い。コンプライアンスに厳しい大企業がスポンサーとして絡んでくるメジャー作品は難しいかもしれませんが、インディペンデント系の作品や配信系であれば話は別。作家性の高い作品で活躍する可能性は高いでしょう。また、伊勢谷さんには熱心なファンも多い。インスタグラムのフォロワーは40万人超え、活動自粛中に立ち上げた有料ファンクラブの会員数も3万人を超えと言われています。ファンに絞った活動をしていく路線も考えられます」(前出の記者)

 芸能評論家の三杉武氏は俳優としての伊勢谷をこう評価する。

「伊勢谷さんといえば、力石徹役を演じた2011年の映画『あしたのジョー』で役作りのためにプロボクサー顔負けの過酷な減量に挑戦し、体脂肪率3%近くまで体を絞ったことが話題になりました。また、現代劇だけでなく時代劇でも存在感を放っており、2009年のNHKスペシャルドラマ『白洲次郎』の主人公・白洲次郎役や15年放送の井上真央さん主演の大河ドラマ『花燃ゆ』での吉田松陰役などが印象深いですね。映画監督としても活動されていますが、仕事に対するスタンスは真面目でひたむきというイメージを持っている業界人も多く、過去の共演者やスタッフから“復活”を後押しする声が上がるのもうなずけます」

 役者としてのストイックさには定評がある伊勢谷。復帰後の活躍を期待する声は少なくないようだ。

(雛里美和)

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雛里美和

雛里美和

ライター。新宿・十二社生まれの氷河期世代。語学系出版社から邦ロックシーンを牽引するライブエージェント(イベンター)を経て、独立。教育からエンタメまで幅広い分野で活動する。

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