アグネス・チャンさんと、アグネスさん流の教育を受けてスタンフォード大に学んだ3人の息子たち photo アグネス・チャンさん提供
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 花巻東高校の佐々木麟太郎選手(3年)は、歴代最多の高校通算140本塁打を放ったとされる強打の内野手。2023年の夏の甲子園で8強入りするなど、注目を集めたが、いま、その佐々木選手が米スタンフォード大学への進学で注目されている。

 米カリフォルニア州にあるスタンフォード大は、世界有数の難関私立大学として知られ、23年9月に英国の教育誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」が発表した24年版の世界大学ランキングでは、英オックスフォード大学に次いで2位だった。

 そのスタンフォード大学に、3人の息子全員を合格させ、自らも同大大学院で教育学博士(Ph.D)を取得しているのが、歌手でエッセイストのアグネス・チャンさんだ。アグネスさんは、世界屈指の大学に息子たちを合格させたメソッドをまとめた著書『スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法』を16年に刊行している。

 大学受験のための準備期間にあたる中学・高校時代は、子どもたちの思春期にあたり、ただでさえ親子の関係が難しい時期だ。スタンフォード大に改めて注目が集まるいま、本を引用する形で、アグネスさんが、この時期の息子たちにどう接していたのかをリポートしたい。

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 息子たちが9歳くらいから、私は思春期に向かっての準備をし始めました。まず最初にホルモンの仕組みを教えるのです。

「思春期になると、男の子は大人の男になるために、女の子は大人の女になるために、体が変わってくるのよ。その元になるのが『成長ホルモン』と、女性らしさ、男性らしさを作る『女性ホルモン』、『男性ホルモン』。それが大量に体の中に出てくるので、このホルモンが出始めると、時々イライラしたり、ムカムカしたり、眠れなかったり、泣きたくなったり、笑いが止まらなかったり、起きれなかったりするよ。そのくらいホルモンって力が強いの。自分の気持ちがコントロールできなくなるほどにね。だから、思春期になって、急にイライラしたり怒りたくなったりしても、誰のせいでもないからね。自分のせいでも、ママのせいでも、友達のせいでも、社会のせいでもない。ホルモンのせいだからね」と話します。

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親子でホルモンの仕組みを理解しておく