5月、ニューヨークで式典に参加するヘンリー王子とメーガンさん(写真・Backgrid/アフロ)
5月、ニューヨークで式典に参加するヘンリー王子とメーガンさん(写真・Backgrid/アフロ)

 カリフォルニアを拠点にしているヘンリー王子(39)とメーガンさん(42)の話題は、連日といっても過言でないほど報道されている。英王室が2月5日(現地時間)にチャールズ国王(75)のがんを公表したことにより、ヘンリー王子とメーガンさんの動向はますます注目の的だ。過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2023年6月1日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

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 5月6日、国王チャールズ3世(74)の戴冠式が執り行われた。規模は縮小されたが、歴史と伝統を尊重した荘厳な式であった。国王に続いて、王位継承順位1位のウィリアム皇太子(40)と2位のジョージ王子(9)を国民の前に示して、王室の継続性と安定性をアピールした。

 王室の慶事に暗い影を落としたのは、ヘンリー王子(38)だった。わずか28時間ほどの滞在で、他の王族との交流も深めず、まるで逃げるようにアメリカに帰った。それなら妻子と合流した王子はさぞ幸せであるかというと、聞こえてくる話はそうではない。いつでも手を握り腕を絡ませる王子とメーガンさん(41)だったのに、風向きが少々変わってきたようなのだ。

 5月19日は2人の5回目の結婚記念日だった。アツアツの写真やコメントを予想する向きも多かったが、何も出てこなかった。メーガンさんの戴冠式欠席の理由は、アーチー王子の4歳の誕生日を祝うためとされた。しかし、パパとママと妹リリベット王女(1)に囲まれた彼の笑顔を見ることはなかった。戴冠式翌日に目に飛び込んできたのは、メーガンさんが、イギリスから帰国しているはずのヘンリー王子とではなく、友人やボディーガードとハイキングする姿だった。

 5月20日、イギリスのタブロイド紙は、ヘンリー王子は自宅近くの高級ホテルにメーガンさん抜きで利用する秘密の部屋をキープしていると報じた。「王子は、ここをメーガンさんからの逃げ場と考えている」との説明だ。またさらに、会員制クラブ、サン・ヴィセンテ・バンガローズにも王子は頻繁に通う。バリーズ・ブートキャンプで汗を流した後は決まって立ち寄る。プライバシーが究極の贅沢とうたうクラブハウスには、写真撮影禁止など厳格なポリシーがある。王子は「隠れ家」を少なくとも2カ所持つとのニュースが広がると、夫妻の広報担当者があわてて否定した。

 一方、メーガンさんは仕事にまい進する。ネットフリックスで王室生活をテーマにした長編映画を制作する意欲を見せているのだ。以前に生い立ちをもとにしたアニメーション「パール」をネットフリックスから公開しようとしたが、中止になった。やはりネットフリックスは英王室の裏話を生々しく明かしてほしいし、メーガンさんもそれに応えたい。しかし、ヘンリー王子は必ずしも賛成していない。むしろイギリスに家族で帰る希望さえ持つという。

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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