ヒゲは金色、耳にはピアスが多数と力士時代とは様変わりした明月院さん(撮影/上田耕司)

リングの中央で殴り合う

 金田一氏のパンクラスでの戦績は5戦5勝無敗。明月院さんが「一番強い」と語るMMAでの経験もあるとなると、今回は“アウェー”の戦いとなりそうだが、本人はどう思っているのか。

「いいじゃん、あいつの土俵でやらせてやれば。もし、相撲のルールで負けたのなら、俺は指詰めるけどね。相撲のルールじゃないし、彼のXなんて見ていないから。言うだけはタダだから、言わしておけばいいんですよ。それに、対戦相手は金田一でよかったと思ってますよ。街の不良やチンピラに負けたら、俺も恥ずかしくて街を歩けないけど、実績のある奴に負けたって別に恥ずかしくはない。俺は何も失うものはないですからね」

 大相撲は2022年11月に引退。幕内在位58場所で、三役は2場所務めた。押し相撲を得意としていた分、前へ出る戦いには向いていそうだが、金田一氏とはどう戦うのか。

「リングを囲う金網まで押したところで、そこでモチャモチャしていたら、レフェリーに引き離されてしまう。だから、リングの中央で殴り合うのが一番いいかなと思ってる。ただ、のど輪はダメ、投げるのも、つかむのもダメ。だから相撲の技は出せないね。結局、パンチやキックの打撃は、やってみなきゃわからない。金田一はキックで来るだろうから、オレはそのタイミングで、前に踏み込んでパンチを食らわしますよ。オレは踏み込みのスピードだけは誰にも負けなかったので」

 BDは「1分1ラウンド」という超短期決戦。その短い時間でどう戦うつもりなのか。

「オレのパンチが当たれば相手は倒れますよ。試合が始まってしまえばアドレナリンがバンバン出ると思うし、すぐに仕留めに行きます。瞬発力と手数が勝負ですね。BDの採点って、手数出して有利に試合を運んだ方が勝ちやすい。だからこっちが手数を出して、ちょっと顔面にヒットさせればオレが勝つと思う。相手のハイキックが脅威? 相撲の立ち会いの方が痛いよ。ガチンコでかましあった方が絶対に痛い。豊響や逸ノ城とぶつかった時は、脳にきて死にかけたこともあった。あの威力を経験しているから、キックは別に怖くないね」

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勝っても負けても(試合は)一回きり