テレビのバラエティー番組などに出演する傍ら、ウーバーイーツのアルバイトで生計を立てる

 お笑いの世界に飛び込んで24年目。ピン芸人・TAIGA(48)はテレビのバラエティー番組、イベント、営業に出演する傍ら、ウーバーイーツのアルバイトで生計を立てている。芸人として人気が爆発する壁は高い。何度も挫折を味わっているが、心の支えになっているのは大好きな家族だ。妻の知永(ともえ)さん、長男(5)、次男(2)と4人で暮らす自宅に戻ると、幸せな気持ちになる。友人に馬鹿にされた出来事に涙を流して悔しがってくれた知永さん、2人の子育ての楽しさと難しさ、TAIGAの働く姿を見て抱いた長男の意外な夢とは。愛情あふれる言葉で語ってもらった。

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「おもろないもん。こんなダメな男」

――出演していたショーパブでアルバイトとして働いていた知永さんと知り合い、結婚したときが41歳でした。

 一つの転機になったのは、短大時代の女友達Aの結婚式でした。大阪で式を挙げるので、東京からの往復の新幹線代、ご祝儀代、2次会への参加費を含めると8万円かかってしまう。売れない芸人が8万円を使ったら生活できなくなります。断るつもりでしたが、Aから「お金は全部出すから余興をやって」と言われて結婚式に参加しました。余興が終わって友人たちと話しているとき、別の友人が「この先、TAIGAは売れるかな?」って言ったら、Aに「売れるわけないやろ、おもろないもん。こんなダメな男」って吐き捨てられて。

大好きな家族が心の支えだ(撮影/写真部・佐藤創紀)
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絶対に売れて幸せにしてやる