今年は、音楽活動にも意気込み十分だ。
「青森で生きてて感じるものを音楽に注いでいきたい。テレビで歌わせてもらう機会があると、『え、上手!』みたいなコメントをもらうんですよね。王林=タレントとして捉えている人が多いと思うんですけど、ずっとアイドルを本業でやってきたんだけどなって(笑)。青森県で音楽と食と文化のフェスを開催するのも目標です。王林の視点で青森県のプロデュースができたらいいな」
青森を知るにつれ、「いいところも、それを守るために必要な課題も、いっぱい見えた」。今は芸能人として、青森の魅力を懸命に発信しているが、問題解決の部分にもきちんと向き合いたいと思っている。そこで、ゆくゆくの目標として見据えているのが、県知事の座だ。「40代とかの話ですけどね」と前置きしつつ、ビジョンを語る。
「若い子たちが青森でお店を出したり新しいチャレンジをしたいと思っても、頑張るための場所がなくて、パワーを内に秘めたまま終わっちゃうのはすごくもったいない。たとえば、新しい建物を建てるお金を昔のものを管理するためのお金に回したり、制度を変えたりして、青森で頑張りたい若者の援助ができたらなって思います」
さて、溢れんばかりの郷土愛を語りつくしてもらったところで、「生涯青森を離れるつもりはない?」と尋ねると、衝撃の答えが返ってきた。
「はい、もう絶対青森に住みたいんですけど、結婚相手は外国の方がいいっていう理想があって(笑)。普段の生活で、キスとかハグとかちゃんと愛情表現をしてくれる人がいいんです。だから青森よりも愛してしまう男が現れたら、その人の国に行く可能性はあります(笑)。でも私、舘ひろしさんは大好きです! 日本人なのに外国の人のいいところが備わってて、色気やダンディーがすごいし、レディファーストみたいな大人な対応がナチュラルにできて、足の組み方さえももうセクシー……」
大きな瞳をキラキラさせて畳みかけるその姿に、“乙女の恋心”という青森にとっての脅威が垣間見える。県内に、舘ひろし似の殿方が現れれば、一件落着ということで!
(本誌・大谷百合絵)
※週刊朝日 2023年1月20日号の記事に加筆