写真はイメージです©gettyimeges

 優待株を取引する場合は「権利付き最終売買日」前後の値動きに注意しよう。優待や配当を受け取る権利を得るためには、この日までに株式を持っている必要がある。優待が人気の銘柄は、この日に向けて取引が増え、株価が値上がりする傾向がある。

個人マネーを取り込む

 前出の澤井さんは続ける。

「『優待取り』と言われる取引が目立ち始めるのは大体、権利付き最終売買日の1カ月前くらいからでしょうか。高値で買うのを避けるには、株価が上がりだす前か、権利付き最終売買日翌日の『権利落ち日』以降に株価が落ち着いてからのタイミングを狙うといいでしょう」

 最近は換金に手間がかかったり、小口の株主が優遇される傾向があったりすることなどから機関投資家から不公平感が指摘されたり、株主数の基準が緩和されたりしたことで、優待を廃止する動きも目立つ。その一方で、反対に、新NISAで流入する個人マネーを取り込むため優待内容を拡充・新設する企業もある。業績など、それぞれの企業特有の理由から内容が変わるケースも珍しくない。

 優待そのものの内容を調べるのは当然として、企業や株式市場の動きもよく見ながら選ぶように心がけよう。

(AERA dot.編集部・池田正史)

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