澤井さんは、これから投資を始める人は、新NISAで人気のある「高配当株」のうち、優待も実施している銘柄を選ぶとよいという。新NISAでは配当も優待も非課税だ。優待と配当を合わせた恩恵がフルに受けられる点は大きい。
その上で、銘柄選びにあたっては「優待の内容が自分にとって利用しやすいものかどうか」に注目すべきだという。
「身近だったり日常的に利用できたりするモノやサービスなら、利用価値はより大きくなります。楽しめるだけでなく、家計の負担を和らげることにもつながるでしょう」
半導体市況の回復
こうした点から、澤井さんがお勧めするのが上の表に挙げた銘柄だ。
このうち大成温調は、国内をはじめ、中国や米国など海外にも展開する空調や給水などの設備工事会社。同社株を300株以上保有する株主は、1万6千円相当のQUOカードがもらえる。「優待でQUOカードを贈る企業は多いが、大成温調の優待は比較的高額な点が特徴です」(澤井さん)。
独立系の半導体商社マクニカホールディングスは、100株以上の保有で1千円相当のQUOカードが、200株以上で3千円相当の商品が選べるカタログギフトがもらえる。優待はもちろんだが、今後期待される半導体市況の回復が、業績や株価の追い風になりそうな点がお勧めの理由という。
イオンモールは、自社で開発・運営するショッピングセンター(SC)「イオンモール」をはじめ、イオングループ各店で使えるギフトカードやカタログギフトがもらえる。澤井さんは「投資金額の割に比較的高額分の優待が受けられます。私自身も近所の店舗でよく利用しています」と話している。