カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー
カトリーヌあやこ・漫画家&TVウォッチャー
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 人気漫画「作りたい女と食べたい女」(つくたべ)が原作の夜ドラ「作りたい女と食べたい女」のシーズン2・全20話(第11回~第30回/NHK総合・月~木午後10時45分)が、29日からいよいよスタート。料理が大好きだが、ひとり暮らしで少食のため、もっとたくさん作りたいと日頃から感じていた野本さん(比嘉愛未)。同じマンションに住む、豪快な食べっぷりの女性・春日さん(西野恵未)との交流が始まり、お互いの気持ちに気づいたふたり。シーズン2では新たな友人たちの交流、ふたりの恋の行方も気になるところだ。シーズン1のおさらいとして過去の記事を振り返る(「AERA dot.」2022年12月23日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

【画像】カトリーヌあやこ氏によるイラストはこちら

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 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「作りたい女と食べたい女」(NHK総合 12月14日[水]22:45~[最終回])をウォッチした。
 

「私作る人、僕食べる人」というインスタントラーメンのCMが、「男女の役割分担の固定化」と抗議され放送中止になったのは1975年のこと。

 その後50年近くたった今、世の中はアップデートされたのか。いやいやなかなかそうでもない。

 料理好きだが、小食のためもっとたくさん作りたいと常日頃思っている「作りたい女」野本さん(比嘉愛未)。

 しかし職場で料理好きが知られると、男性の同僚は言う。「いいお母さんになるタイプ」。そうじゃないんだ、ただ作りたいんだ。

 好きでやっていることを全部「男のため」と言われるのは、なんだかつれぇなと野本さんは思う。

 一方、野本さんと同じマンションに住んでいる春日さん(西野恵未)。カラアゲ定食を頼めば、男よりご飯を少なめに盛られる。そうじゃないんだ、どんぶり飯ペロリの女だっているんだ。

 そんな二人が出会い、作りたい女がこしらえた料理を、食べたい女が美味しくたいらげるお話。

 漫画の実写化だけど、まずこの春日さん役の西野恵未は本来ミュージシャン(たまたまライブに行った制作スタッフに見初められたという)。

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