私の友人が、かつてこんなことを言っていました。
「予備校ではね、点数がアップしやすい、質のいい授業をしてくれる講師教科と、ただ単純な説明をするだけの悪い授業をする講師教科が存在する。全部の講師教科が、いい授業をするわけじゃないんだよね。そこが、注意すべき点なんだ」
たとえば、ある講師の数学の授業は説明がわかりやすく、ピンポイントに出題されやすい箇所を教えてくれ、成績が上がりやすいと感じるかもしれません。しかし一方で、たとえば生物では、講師がだらだらと話すだけで、聞いていても退屈なだけの授業がある、ということもあります。そして授業の質がよいか悪いかは、その教科を担当する講師によって決まりがちです。
時間の点から考えると、生徒は漠然と全ての授業を受けるのではなく、出席してもいまいち点数につながらない悪い教科を見極めて、出ないという選択をする必要があるのではないでしょうか。その授業の間に、学校や予備校で間違えた問題の「復習」をすべきなのです。
受験の期間は、とにかく時間がありません。そのためには、自分で復習する時間を作り出さなくてはいけないのです。志望校によっては、特に重要度の高い教科と、それに比べると少し優先度が落ちる教科があることもあります。そこもうまく選ぶとよいかもしれません。
とはいえ、せっかくお金を出して受けている授業を、一部とはいえ切り捨てるのは勇気がいるかもしれません。しかし、その見極めができるかどうかこそが、合格する1人と不合格の5人を分ける差なのではないでしょうか。