日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「10代の減量製品に対する最新分析」について、鉄医会ナビタスクリニック内科医・NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
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「やせたい。そしてキレイになりたい」「やせて、かっこよくなりたい」そう思ったことはありませんか?
私は、過去に何度もそう思ったことがあります。もともとぽっちゃり体型だった私は、高校生の時に過度な食事制限によるダイエットを行い、摂食障害を患いました。
病識の全くなかった私は、「餓死寸前」まで自分自身を追い込んでしまったのです。
摂食障害だった自分の状況を理解し、太りやすい体質である自分自身を受け入れられるようになるまで、10年はかかったと思います。
体型を比較し自己嫌悪
しかしながら、「他の人より、私の方が太い……」と、なぜか体型を比較してしまい、自己嫌悪に陥ってしまうことだけは、克服することができませんでした。
ドラッグストアで売っている、「やせられる」ことをうたっている商品を試したことも、正直何度かあります。
結局、効果を感じられず、長期間続けることへの恐怖心から、短期間で使用を中断してしまうことばかりでした。巷で流行するダイエット法も色々試すも、効果はありませんでした。
幸いにも、日本を離れたことで、どういうわけか、他人と体型を比較することは自然となくなったように感じています。医療費が高いアメリカでは、病気になってはいられません。
そのため、容姿のためではなく、心も身体も健康でいられるための食生活や運動習慣を強く意識するようにもなりました。今までの自分には、運動習慣が圧倒的に足りなかったことを、痛感しています。