もともと約1億円弱の借金を抱えていたという粗品は、その負債額をさらに約1000万円増やしたことになる。「桃鉄」感覚で大金を増やしたり減らしたりする粗品の「マネーエンターテイメント」は、寄付の後にも続いていた。
たしかに粗品はギャンブル好きではあるし、借金を重ねてもいるのだが、ほかのクズ芸人と呼ばれるような人たちとひとくくりにされることは少ない。テレビでこの話題を積極的にネタにすることも比較的少なく、自身のYouTubeチャンネルでの発信がメインになっている。
粗品はギャンブルが好きなのか?
そもそも、粗品は本当にギャンブルが好きなのかどうかもよくわからないところがある。もちろん、あれだけ大金を費やして夢中になっているように見えるのだから、嫌いではないのだろう。
だが、ほかのクズ芸人のように、競馬やパチンコなどの特定のギャンブルに関する細かい知識やこだわりを披露したり、愛情や愛着を語ることは実はあまりない。むしろ、何の執着もなくお金を捨てるようにギャンブルをすること自体にとらわれていて、賭け事の中身にはほとんど興味がないように見える。
また、粗品はゲーム配信でスーパーチャット(投げ銭コメント)をしてくれる人に対しても、もらえる金額の大小に応じて「太客」「細客」などと呼んで、明確に区別する対応をしている。
この行動だけを見るといかにも金の亡者のような感じがするが、実際には「金の亡者キャラ」を演じることを通して、見る人を楽しませることに徹していて、お金そのものにはさほど興味がないように感じられる。