市長の様子を投稿したツイートは大反響を得た

市のトップである市長の登場に、周囲の人は驚いたのではないか。

アポなしで市内を回るのは「いつものこと」

災害時に限らず、公務がないときにアポなしで市内を回るというのはいつものことです。なので、このときも驚いていた人はいませんでしたね。顔見知りの人たちも多くいましたし」

発災直後の市長の様子を伝えるツイート

 ちなみに、水野市長については、「発災直後に市民10人ほどを引き連れて、彼らを避難所のスタッフに託すとすぐさま市役所へ走っていった」という投稿もある。

 これについては「少し誤解がある」という。

「引き連れていたわけではないんです。たまたま避難所の入口が空くときに、市民の方が同じ場所にいたというだけで」

 しかし、走っていけたのは、日頃の成果があったということなのではないかと思い、そう尋ねた。HPの趣味の欄には「ランニング」と書いてあるのを見つけたからだ。

「市役所に走って行ったというのは事実ですが、歩いて2、3分の距離なので(笑)。2、300メートルなので苦ではなかったです。マラソンに関しても、これまで4回フルマラソンを完走したことがありますが、新型コロナウイルス感染症が流行する前の2019年を最後に走れていません。市長に就任(2022年2月)してからは忙しくて参加できてないですね」

SNSは「全国の人が見ていると思うと…」

 今回の投稿が多くの人の目に止まった影響で、SNSのフォロワー数も増えたという。ちなみに、18日17時現在、Xのフォロワー数は478、インスタは1067だ。

「インスタとX、両方増加しました。特にインスタのすごく増加して、正確に数えてはいませんが、100から200人くらい増えましたね。インスタは公開はしてますけど、個人で知り合いの人とやっていただけですし、Xも月一回くらいの更新で日常の日記のような使い方をしていました。なので、フォロワーが増えてしまうと、これまでのような投稿ができなくなってしまうなという悩みもあります(笑)。全国の人が見ていると思うと、投稿には気を使いますよね」

 いま大注目を浴びている政治家だというのに、飾るところがなく、あまりに自然体だ。

 それにしても、なぜ有事にすぐ行動を起こせたのだろうか。

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