《イコンズ》の絵柄がプリントされた「ラウンドプレート」。直径15センチ(1540円)(撮影/写真映像部・上田泰世)

 2月25日まで東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催されている「キース・ヘリング展」。作品だけでなくグッズ目当ての人もいるはず。狙い目は、展覧会のために制作されたオリジナルグッズだ。AERA 2024年1月15日号より。

【写真】吠える犬と展覧会ロゴの刺しゅう入りの「キャップ」がこちら

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 アートはみんなのためのもの──。そんな信念のもと、作品を多くの人の生活の場に届けたいと願ったキース・ヘリング。1億ドルのアートを1人のお金持ちに買ってもらうより、1ドルのアートを1億人に買ってもらって、多くの人とコミュニケーションをとりたい。そう願う彼にとって、作品の重要な発表の場となったのがTシャツやバッジなどのグッズだった。

 1986年には、ニューヨークのソーホー地区にヘリングのアートやグッズが買える「ポップショップ」をオープンさせた。当時はまだアート作品をプリントしたTシャツなどをあまり街で見かけない時代。新しい観客とアーティストのアプローチが注目され、ショップは大にぎわいとなったという。

吠える犬と展覧会ロゴの刺しゅう入りの「キャップ」(4180円)(撮影/写真映像部・上田泰世)

性別や年齢を超えて

 続いて、翌々年の88年には、その2号店となる「ポップショップ・トーキョー」が東京・青山にオープンする。輸送用コンテナの内部にヘリング柄の壁紙を貼り付けた即席のショップは、靴を脱いでヘリングのイラスト入りスリッパで入店するスタイル。今より手作り感のあるバッジやTシャツなどを販売していたそうだ。

 それから35年の時が流れても、キース作品の一部と言えそうなグッズたち。1億人どころか、その何倍もの観客の手に渡って今日もヘリングのメッセージを伝えている。

 グッズを楽しみに足を運ぶ人も少なくない今回の展覧会。狙い目は、展覧会のために制作されたオリジナルグッズだ。

《赤と青の物語》の「トートバッグ」(3300円)(撮影/写真映像部・上田泰世)

 今回、グッズを手がけた主催者によると、あまりグッズに使われることがない子ども向けのシリーズ作品「赤と青の物語」のモチーフを使った布バッグや、展覧会グッズとしては珍しいキャップ(吠える犬の刺しゅう入り)など、性別、年齢、服の趣味などを超えて誰でも手を伸ばしたくなるグッズが多い。「アートはみんなのためのもの」というヘリングの意も継承した品ぞろえとなっている。

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