結局のところ、他人を許して生きることの前に、自分をどう許すか、という話なのではないかと思います。

 それに対しての解決法は訓練しかありません。自分に厳しい人たちは明らかに「できたこと」よりも「できなかったこと」を注意深く見ます。

 どんな訓練をするかというと、「できたこと」を自分で見つけて褒めて労(ねぎら)う、ということに真剣に取り組むのがいいと思います。朝起きられたこと、動けたこと、ご飯を食べられたこと。バカバカしいと思うかもしれませんが、1日に何回も、自分を褒めて労ってください。

 おとめ座は怒りをためやすい面がある気がします。例えば自分が作った料理を粗末に食べられたとか、自分の空間が誰かに汚されることが許せない。人のだらしなさに注目していると怒りが加速していっちゃうから、幸せに生きていくための訓練として、いかに自分を許しながら生きるかに注目してください。

AERA 2024年1月15日号

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